【西の魔女が死んだ】あらすじと感想 / 自分の意思で行動することと継続することの大切さ
「おばあちゃん、大好き」
「アイ・ノウ」(知っていますよ)
今回は、私の大好きな小説「西の魔女が死んだ」を紹介します。
▷概要
「西の魔女が死んだ」
著者:梨木香歩
発行:新潮文庫
▷あらすじ
人付き合いが苦手で中学を登校拒否になってしまった主人公 ‘まい‘が、魔女の血をひくという祖母の家で一夏を過ごす物語。そこで ‘おばあちゃん‘ から魔女修行を受け、まいが成長していく物語。
▷おばあちゃんの魔女修行と名言
魔法や呪文とはかけ離れた魔女修行。それは基本の生活を丁寧に過ごすこと。
そして自分の意思を持って行動すること。
「意思の力をつけることの難しいのは、それに挑戦するのが意思の力の弱い人の場合が多いので、挫折しやすいということですね」
→まいが魔女修行を始める時、おばあちゃんが言った一言です。挫折するかしないかは自分次第だと思わせてくれる一言です!
「魔女は自分の直感を大事にしなければいけません。でもその直感に取りつかれてはなりません。
そうなると、、激しい思い込みとなって、その人自身を支配してしまうのです。」
→誰しも普段の生活で物事に対して直感を感じることはあると思いますが、直感を大事にすることと直感に振り回されることは全然違いますね。
「自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、 蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きる方を選んだからといって誰がシロクマを責めますか。」
→この小説最大の名言です!
自分のための選択ですら後ろめたく感じることがある生きづらい社会だからこそ、グッとくる一言です。
▷ニシノマジョからヒガシノマジョヘ
この小説では死後の世界に対する価値観や考え方も書かれています。
そしてこれが小説のキーワードのうちの1つになります。
ニシノマジョ カラ ヒガシノマジョへ
オバアチャン ノ タマシイ、ダッシュツ、ダイセイコウ
「人は死んだらどうなるの?」というまいの問いに、
おばちゃんは「死=魂が身体から離れて自由になること」だと答えます。
そしてそれを自分自身の死をもってまいに証明します。
この小説は、学生が読んでも、大人が読んでも思春期に誰もが経験する困難や様々な感情に共感でき、またおばあちゃんからたくさんのことを学べる小説だと思います。
生きづらさを感じている人、人間関係で悩んでいる人、自分を好きになれない人にぜひ読んでほしい1冊です。
ここではネタバレになるので詳しく書きませんが
最後まで読めば、さらに心に残るような作品です!
ぜひ読んでみてください!
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